bruneの症例報告

忘備録の代わりに載せます。どなたかの参考になれば幸いです。

Oral Sex と発がんの関係

Health Risks of Oral Sex | Women's Health Magazine
(本ブログは上記を参考した私個人の見解であり、記事の意見を代表するものではありません。)

子宮頸がんの原因となり得るヒトパピローマウイルス(HPV)は30種類程、確認されている。
その中で16番と18番のタイプが原因となりやすいが
HPV16番が口腔内悪性腫瘍(口腔がん)に関わっている。

通常、口腔がんはヘビースモーカーかアルコール多飲者、もしくはその両方であるが
このプロフィールに当てはまらない比較的若年の女性の症例からHPVの関与が分かってきた。

American Cancer Societyによると口腔がんの25%程度はHPVの関与があり
それらの多くは女性に見られる。

Human Papillomavirus Infection as a Risk Factor for Squamous Cell Carcinoma of the Head and Neck
N Engl J Med 2001; 344:1125-1131

上記によると6人以上のSexパートナーがいる場合、口腔がんを含む頭頸部がんのリスクが2倍となる。
さらに6人以上のOral Sexパートナーがいる場合は3.4倍まで上昇する。


予防法はあるのだろうか?


最も確実な予防方法はリスクとなる行為を行わない事であるが、最も現実的ではない。
Oral Sexの際にコンドームを使用すると良いかもしれない。
(これも現実的ではない気がする。)

歯科医による口腔内の診察は発見に役立つかもしれない。
(ただしHPVによる口腔がんが歯科医師の鑑別診断リストに入っていればの話ですが…)

HPVワクチンは予防法として理論的には一定の効果があると思われる。

現在、市場に出回っているものはサーバリックスとガーダシルの2種。
ただし少なくとも問題が3つある。

・ワクチンの効果が現時点では5年までしか確認できていない。
  がんの成長は非常にゆっくりであり、予防のためには15年程度の効果が必要。

・ワクチンの価格が高い。
  日本では15000-20000円を3回行う必要がある。

・ワクチンを含む全ての医療行為には副作用のリスクが伴う。
  詳しく話すと長くなるので省略(失神、疼痛、死亡など。因果関係は不明)


さて、どうしたものだろうか。